Ikeda Lab.
Research

高機能暗号の設計最適化

#Elliptic curve cryptography

研究概要

ペアリング暗号(PBC)は最新の様々な暗号方式において最も重要な基盤の一つとなっている。PBCでは通常膨大な計算を伴うために高性能なアクセラレータは多くのアプリケーションにとって有用である。我々は暗号演算の最適化を目指し幾つかの曲線(非対称ペアリング:BLS12-381, BLS24-315, BLS24-317及びBLS24-509/対称ペアリング:SS1024)上のペアリング演算を実行可能な高性能アクセラレータを設計し、IDベース暗号(IBE), 共通鍵ベースの検索可能暗号(SSE), 属性ベース暗号(ABE)等への応用も検討している。設計したアーキテクチャはHash-to-pointの高速化にも発展させている。スケジュールの自動生成による設計時間の短縮と剰余乗算器の最適化の研究も行っている。

BLS署名の高速化

Boneh-Lynn-Shacham(BLS)集約署名は複数人の署名を一つの署名に短縮可能な暗号方式であり, ブロックチェーン等への応用が期待されている.署名10件を集約した場合, 現在普及しているデジタル署名方式ECDSAと比較して署名長は1/13倍になる.BLS署名の実用化における最大の課題は双線形性を持つペアリング写像を含む署名検証コストの高さである.ペアリング写像を実装した高速ハードウェアの研究例は存在するが, より上位のBLS署名方式レベルでの高速ハードウェア実装が存在しないため我々は署名の検証演算全体を高速化する専用ハードウェアの設計を目指している. BLS